ドローン規制 公園・河川・海岸に関する法律・条例・行政指導について

ドローン規制 公園・河川・海岸に関する法律・条例・行政指導について

ドローンを初めて飛ばすときは、人のいないところ、家や物がないところを探すでしょう。
そうすると、広い公園、河川、海岸等が思いつきます。

しかし、これらの場所も御存知の通り法律・条例での規制があります。

今回は、改正航空法以外の法律・条例・行政指導で公園、河川、海岸でのドローンの飛行を制限するものについて説明します。

公園の規制について

都市公園法自然公園法により、一部の公園を除き地方公共団体の条例に委任されています。

都道府県ないし市町村等の都市公園条例が其れにあたります。

大半の都市公園条例では、行為の制限・禁止条項を設けています。

当該条項に、いくつかの例示列挙のあとに、「その利用が危険な場合や公衆の利用を妨げる場合には、公園の利用を制限、禁止できる」旨の概括的条項が規定されています。

この概括的条項にドローンの飛行が含まれると解釈し、ドローンの飛行禁止している地方公共団体が増えてきています。。

河川での規制について

河川法にて、1級河川は国土交通大臣が、2級河川は都道府県知事が管理することとなっています。
また、その他の河川で市町村長が指定したものは市町村長が管理します。

これらに基づき、各地方公共団体は河川条例を設け管理しています(法定受託事務)。

なお、法定受託事務についてはこちらの記事をどうぞ。

河川法では、河川管理上支障を及ぼすおそれのある行為の禁止、制限又は許可について29条で定めていますが、これにドローンが該当するようには思えません。

同じように、地方公共団体が定める条例においても、ドローンの飛行を禁止できるような概括的条項はなかなかないように思います(私がネットで検索した限りです)。

例えば、国土交通省関東地方整備局の江戸川河川事務所のサイトでは、制限事項ををまとめたあと、「河川の自由使用とその注意点」として以下の様に記載しています。

・・・以上のような制限にあたらない行為は、基本的に河川を自由に利用できます。

しかし、河川にはいろいろな方がいろいろな利用目的を持って訪れます。河川利用にあたっては、他の河川利用者や近隣住民に十分配慮し、お互い譲り合って利用して下さい。他者への配慮・譲り合いは自由使用に欠かせません。
以下の行為は危険・迷惑行為ですので止めて下さい。

・河川敷でのゴルフ練習(飛球に対する危険など)
・高速走行で通過する自転車(衝突に対する危険など)
・水上バイクによる暴走(近隣住民への騒音、波の発生による釣り人への危険など)
ラジコン飛行機やモーターパラグライダー(近隣住民への騒音、墜落の危険など)
・バイク走行(衝突に対する危険など。自転車歩行者専用道路等、そもそもバイクの進入自体が禁止されている通路がほとんどです。)
・直火によるバーベキュー(火災の危険など)
・犬の放し飼い(なお、犬の放し飼いは条例で禁止されています)
・遅い時間の花火(近隣住民への騒音など)  など

海岸の規制について

海岸法5条にて、都道府県知事なし知事から指定を受けた市町村の長が管理をします。

これをうけて、海岸管理条例を施行する地方公共団体もあれば、条例を制定せず、海岸に関する行政指導指針というかたちで行政指導とする地方公共団体もあります。

いすれにしろ、条例乃至行政指導により、海岸における行為の制限条項を定め、当該条項に「公衆の自由使用の阻害となる行為」を制限禁止する概括条項を置いています。

ドローンの飛行はこの概括条項に該当すると解釈して制限禁止する事が考えられます。
花火大会やイベント等でのドローン飛行の禁止の根拠条文はこれらであると考えます。

なお、行政指導の意義行政指導と法律の関係については、これらの記事をどうぞ。

海岸法
(管理)
第五条  海岸保全区域の管理は、当該海岸保全区域の存する地域を統括する都道府県知事が行うものとする。
2  前項の規定にかかわらず、市町村長が管理することが適当であると認められる海岸保全区域で都道府県知事が指定したものについては、当該海岸保全区域の存する市町村の長がその管理を行うものとする。

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