成年後見人の事務 条文の文言の整理「看護」と「監護」の違いに留意しよう!

成年後見人の事務 条文の文言の整理「看護」と「監護」の違いに留意しよう!
成年後見人の仕事(事務)は、民法853条以下に詳細な規定がおかれていますが、事務の内容は、大きく分けて療養看護に関する事務財産管理に関する事務に分類できます。
但し、成年後見制度は、あくまで行為能力を制限された人が法律行為を行うことを可能にする為の制度であることから、療養看護と言っても事実行為としての介護ではなく、介護契約や介護施設への入所契約などの療養看護に関する法律行為が想定されていることに留意が必要です。
(療養看護に関する「事務」とありますが(858条参照)、ここでいう「事務」には介護等の事実行為は含まれず法律行為を想定しているという点で、文理解釈に拘泥しないことに留意が必要ということです。)
そのような意味での療養看護のみならず、通常の財産管理(財産の売買や賃貸借)においても、成年後見人の事務は成年被後見人の心身の状態や生活状況に関わることが多いので、成年後見制度の改正にあたっては、広く後見事務一般の処理にあたって身上配慮義務を課すとともに、本人の意思の尊重の原則を明文で定めました。

858条成年後見人は、成年被後見人の生活、療養看護及び財産の管理に関する事務を行うに当たっては、成年被後見人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならない。

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ところで、成年後見人の業務は(事務は)、よく身上監護と財産管理にあると言われます。この説明自体は誤りではない無いと思います。然し乍ら条文上「身上監護」という文言は登場しませんので留意が必要です。他方で、未成年後見人には、「子の監護」義務があります。
整理すると、
  未成年後見人には、子の監護義務がある。
  此れに対し、成年後見人には、成年被後見人に対する独立した監護義務はなく、あくまで療養看護に関する事務(主として法律行為)を遂行する上での身上配慮義務がある、ということです。
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(参考)
「療養」:傷病者が傷病を直すために、医療を受けるとともに節制に努め養生すること
「看護」:傷病者、心身障害者などを介護し、療養上の世話をすること
「監護」:肉体的に監督・保護すること

以上です。


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